木の質感の良さと見た目の美しさが魅力のウッドデッキ。マイホームにぜひ欲しいという方もきっと多いのではないでしょうか。その一方で、耐久性やメンテナンスの大変さは気になるところです。そんな悩みを解決するのが「ウリン材」。別名「アイアンウッド」とも呼ばれ、ウッドデッキにも最適なウリン材について詳しく解説します。
東南アジア原産で海水にも負けない耐久性
クスノキ科の常緑広葉樹であるウリンは、東南アジアが原産地。日本で主に流通しているのはマレーシア産ですが、インドネシアやボルネオ島などにも自生し、極めて腐食に強いのが特徴。現地では水上家屋や桟橋などの素材として使われており、海水や潮風にさらされる過酷な環境下にも耐える木材です。日本では古くから海辺のデッキや公園・公共施設のフェンスなどに採用されてきた実績があり、その高い耐久性からウッドデッキ用の木材としても注目を集めています。
割れない・反らない・腐らない
非常に重く硬いのがウリン材の特徴であり、材質の安定性が高く、割れ・反り・曲がりにも強くなっています。例えば、日本杉と比較すると曲げ強度で3倍、圧縮強度も同様に3倍にもなり、むしろ加工が難しい木材としても知られています。
無塗装でメンテナンスフリー
ウッドデッキ素材に最適であるとされる理由は、メンテナンス性の高さにあります。原産地では100年以上も使わるケースがあり、無塗装状態でも25年以上、塗装した場合では35年以上も腐食しないと言われています。また、乾燥してもささくれが起こらず、滑らかな木肌が維持されることからも、ウッドデッキ素材として世界中で需要が高まっています。
ポリフェノールが虫を寄せ付けない
やや赤みを帯びた色がウリン材の特徴の1つですが、その理由はポリフェノールが含まれているから。いくつもの種類があるポリフェノールの中でも、ウリン材に含まれるものは強力な抗菌・防腐作用を持っているため、シロアリなどの害虫被害にも強いのが特徴です。ポリフェノールのおかげで薬剤処理が必要なく、無塗装でも使えるなどのメリットがあります。
最初は樹脂が染み出すことも
いいことづくめのウリン材ですが、扱いには注意が必要になることもあります。ウリン材にはポリフェノールが含まれ防虫効果などを発揮しますが、施工から数ヶ月は樹液が染み出してくることがあります。ポリフェノール自体は安全なものですが、ウッドデッキを触ると赤い色素が付着したり、雨で色素が流れ出てしまったりすることがあります。周辺のエクステリアに色移りしないように、中性洗剤などを使って洗い流す手間が発生します。
他の木材よりもコストは高め
高い機能性を持つ木材ゆえに、世界中で需要が高まっているウリン材。そのため、他の木材と比較すると価格がやや高めです。特に近年は環境保護の観点から供給量が不安定になっているため、価格相場も変化しやすくなっています。ただし、25~35年という耐久性の高さやメンテナンスフリーといった点を見て長期的に考えれば、決してコストパフォーマンスは悪くありません。
素材にこだわって自分だけのウッドデッキを
「アイアンウッド」と呼ばれ、ウッドデッキ素材に抜群の相性を誇るウリン材。滑らかな木肌で無塗装のまま使えるため、経年に伴う色合いの変化も楽しんでいただける木材です。ウッドデッキを施工する際に、ぜひウリン材の採用を検討してみてください。ヘスタホームでは、お客様の希望に応じたウッドデッキやエクステリアのプランニングを承っています。気なる方は、ぜひお気軽にご相談・ご用命ください。