マイホームは家族と暮らす大切な場所であると同時に、オーナーの資産でもあります。将来にわたって高い資産価値を保つためには、家づくりでどんな点に注意が必要になるでしょうか。キーワードは「長期優良住宅」。法律に基づいた性能を持つ認証を受けた住宅には、資産価値の維持に加えて、税制面でも大きなメリットがあります。
「長く住める家」は“資産になる家”
家づくりを考えるときに、最近よく耳にする「長期優良住宅」。聞いたことがあっても、実際に住宅の資産価値が高くなるの?と気になる方も多いのではないでしょうか。
そもそも「長期優良住宅」ってなに?
長期優良住宅とは、長く安心して快適に暮らせる住宅を国が認定する制度のこと。2009年にスタートし、国が定めた厳しい性能基準をクリアした住宅だけが認定を受けられます。主な基準は7項目。
劣化対策(構造が長持ちする)
耐震性(大地震でも倒壊しない)
維持管理のしやすさ(配管や設備のメンテナンスが容易)
可変性(将来の間取り変更がしやすい)
バリアフリー性(高齢期にも安心)
省エネルギー性(断熱・気密性能が高い)
維持保全計画(点検や補修の計画が明確)
つまり、「建てた後も長く価値を保つ家」を前提に設計されているということです。
長期優良住宅で資産価値は高くなるの?
結論から言えば、同じ条件の家と比べると、長期優良住宅の方が価値は落ちにくく、資産として評価されやすいといえます。その理由として挙げられるのが、次の5つのポイント。
国が品質を認定している「安心感」
中古住宅を購入する人にとって、気になるのは「この家は大丈夫なのか?」という不安。長期優良住宅は国の基準をクリアしているため、第三者の信頼性が担保されている住宅として安心して選ばれます。結果として、中古市場で“買い手がつきやすい家”になる傾向があります。
税金やローンで優遇が受けられる
長期優良住宅は、さまざまな税制・金利優遇を受けられます。たとえば、住宅ローン控除の控除期間が延びる、固定資産税の軽減期間が長くなる、フラット35S(金利優遇)を利用できるといった点。これらの優遇措置があるため、総支払額を抑えられ、購入希望者にとっても魅力的になります。
建物が長持ちする=価値が下がりにくい
長期優良住宅は劣化しにくい構造・素材を採用しているため、築年数が経っても建物の状態が良好なことが多いです。普通の家なら20年で評価がほぼゼロになるケースが多いですが、長期優良住宅は30年、40年経っても一定の価値を保ちやすいと言われています。しっかりメンテナンスを続ければ、「長く住める=長く価値が残る」家になります。
中古住宅市場で信頼される存在に
国土交通省の調査でも、「長期優良住宅は査定価格が高い」「住宅履歴(点検・修繕記録)がある家は売れやすい」というデータがあります。つまり、「長期優良+履歴が残る家」は、将来の売却でも有利。「良質な中古住宅」として評価される流れが強まっています。
銀行や保険の審査でも有利になることも
金融機関によっては、長期優良住宅を「リスクの低い物件」と判断し、ローンや火災保険・地震保険で優遇が受けられる場合もあります。「性能が高く、損害リスクが低い=安心して融資できる家」と見なされるわけです。
注意点:価値が上がるわけではなく“下がりにくい”
ここで誤解してはいけないのが、「長期優良住宅だから高く売れる」わけではない、という点です。資産価値を決めるのは立地・デザイン・市場の需要なども大きく影響します。ただし、同じ築年数・同じ地域の家なら、長期優良住宅のほうが下落幅は小さい傾向があります。つまり、「建てた後に価値を失いにくい家」=賢い資産として残るということです。
長期優良住宅は、“高く売るため”ではなく、“価値を落とさないため”の家
結論を言えば、長期的に見て維持費・税金・住宅ローンまで含めて「得する家」になりやすいのが長期優良住宅です。もし「家を資産として考えたい」「将来の売却や相続も見据えたい」という方は、長期優良住宅の認定を視野に入れるのがおすすめです。高性能な家を選ぶ上での基本や注意点に関して、疑問があればぜひヘスタホームにご相談ください。みなさんの資産になるマイホームづくりをしっかりとお手伝いさせていただきます。


